おいで。



「おいで。」


少女は、“おいで”を繰り返した。








「オイデ!!おいで!!ハヤク!!わ、たしのところへ!!!おいで!!やっと、ミツケタ。おいで!!ワタシノトコロヘ…ユルさない…ゼッタイ二…」


少女は、何を言ってるの?







「あ¨ああああああああああー ゆるしてー!!あ゛あああああああああああああー!!」

お母さんは狂ったように耳に手を当てて言った。





「お母さん!!」
車内はまた混乱で満ちた。








< 19 / 25 >

この作品をシェア

pagetop