おいで。


「お父さん!!」



私は、必死にお父さんの名を呼んだ。





お父さんは、お母さんのほうを向いてニヤッと笑って言った。

「…おいデ………のトコロヘ…」





お母さんは「ぎゃー!!」と絶叫し、耳を塞いだ。






私は、呆然とした。


私の頭の中で記憶が蘇った。

これ、八重子がした噂話と一緒だ…



車がガードレールを突き破り崖へと…




私は、ゆっくり目を閉じた。














ガシャン…















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