おいで。
第二章
過去
「おばぁちゃーん!おじぃちゃーん!ただいまぁ~!!」
玄関から声を張り上げた。
「よく帰ってきたねぇ、由希ちゃん、大きくなってぇ~」
そう言っておばぁちゃんが玄関まで出迎えてくれた。
居間に行くとおじぃちゃんが新聞を読む手を止めて「おぉ~おかえり~」と私達を迎え入れてくれた。
六年も会っていないだけあっておじぃちゃんは白髪が増えたような気がした。
おばぁちゃんは足が弱くなったらしく段差が激しいこの家をバリアフリーにしたいとお母さんに相談していた。