あたしの執事
──30分後──


愛梨は、律儀に食堂で待っていた。



お腹空いたわ。


せめて、食べ終わるまでに、デザートを作りなさい、と言えばよかったのかしら。


愛梨は前言撤回できるはずもなく、おいしそうなご飯を前にして、ただただ食べ物の事ばかり考えてしまった。








「お待たせいたしました。」



背後から今日一日ですっかり聞きなれた声がした。




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