あたしの執事
「それは、よろしゅうございました。」



坂上は、穏やかに、優しく、少しはにかんだような笑顔を愛梨に向けた。




その瞬間、愛梨は、チャリーンと床に思わずフォークを落としてしまった。



な、なによ!!その笑顔……。


愛梨は胃袋だけでなく、心も坂上に奪われている事を自覚した。



が、腹が立つ。



世間的に、よく胃袋をつかむと男の人は離れない。


と言うけれど……。







私は、違う、違うもん!!




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