あたしの執事
「私の元来の瞳は緑色です。普段は黒コンタクトに眼鏡を装着していますが。」





「なんで?そんなことする必要ないじゃない。せっかく綺麗なのに…。」





「綺麗…?私は汚れて【けがれて】いる身なのです。私は、生まれてはいけない子だったのです。」

そうぽつりと坂上は寂しげに呟いた。



ウマレテハイケナイコ。



この言葉が鋭く愛梨の胸に突き刺さり頭の中で木霊【こだま】する。





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