あたしの執事

償い

「ここで降ろして。」


「お嬢様、家はまだですよ?」



「少し風に当たって一人で歩きたいの。」



「ですが、危ないのでは?」


「まだ明るいし、街中だから大丈夫よ。」



愛梨は涙をぬぐって、痛々しい作り笑顔で答えた。



坂上は渋々車を停め愛梨を降ろした。

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