あたしの執事
「ついにいらっしゃったのね!!」


菜月は小声だが、感嘆の声をあげた。




「ようこそ、大倉様。ごゆっくりどうぞ。本日のデザートは、ブルーベリーのシフォンケーキとカフェオレーでございます。」



完璧な営業スマイルを浮かべて、菜月の方に料理を運んでいく。



菜月はその笑顔にうっとりした表情で魅入っていた。


「ありがとう、坂上さん。」


菜月は極上の笑みを浮かべて坂上を上目遣いで見た。

しかし坂上は
「いえ、お礼を言われるまでもありません。」
と機械的に答えた。

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