あたしの執事
「ねぇ…お父様…」
私は必死に自分の最悪の予想を頭で打ち消して、声を振り絞り、父に話しかけた


でも、次の言葉が喉につっかえて出てこない


「なんだ?愛梨?──用がないなら。後にしてくれ。今から大切な会議なんだ。仕事の邪魔をしないでくれ!!」

そう父親が言った


私の耳には「邪魔」という単語しか入ってこなかった


私の最悪な予想は的中してしまった……


愛梨は、父親の部屋から走って出て行った


そして自分の部屋に籠もった
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