あたしの執事
確かに、坂上は私の目論見どおりに止まった。

─しかし─

ギラギラした冷徹な眼差しで、私を一瞥すると再びまた歩き出した。


私は、蛇に睨まれた蛙のように彼の腕の中に小さく縮こまっていた。



なにあの眼…。



ほんの数秒間見られただけなのに、私の心は恐怖で凍てついた。
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