あたしの執事
部屋に入ると、目の前にいつもの本棚がある。




伊月はドアを閉めて、本棚の所まで行くと、鍵を取り出し、一冊の本をどけ後ろの棚の穴に差し込んだ。




──ギギギ




本棚が花道のように左右に開くと、愛梨はその開かれた通路を歩いて行く。


その背中を伊月が後を追うように本棚の中へと入って行った。
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