あたしの執事
その時、コンコンとノックが2回された。

「どうぞ?」



「愛梨おはよう♪どうだ?坂上君は?」

と父親が入ってきて自慢げに言う。


「………ッ!!どうだ?ぢゃぁないッッ!!」


先程の恐怖が一瞬にして怒りに変わる。

「私専属執事いらないて言ったぢゃないッッ!!
お父さまも納得して、交換条件にあの目覚まし時計渡してきたんでしょ?!」

何のために私が、あの目覚まし時計で1年毎朝頑張ってきたのか。。


「怖い、怖い。
女の子は笑顔が一番だぞ?まぁそう怒るなって。」

…怒らせたのは、あんたでしょ!!


私が、今怒らせている張本人である父親の伸次は、仕事の成功の計算の高さとと人への気配りができる社長として人望厚い。

現に数々のレストラン経営事業を成功させている。






昔は、少なくとも私が知る限り、二年以上前は鬼社長として言われていたあのころの面影はまったく見当たらない。
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