よしお
“…よしお…だっけ?”
後ろにクラスのよしおが立っていた
「高木くん… 最近学校へ来ていないよね… 何かあったのかな…」
よしおは俺の顔色を見ながら話しかけてきた
よしおは頭が良くて真面目。色白でひょろっと背が高く細い…糸みたいな奴だ
俺とは住む世界の違う奴だ
…確か母さんと2人暮らしのはずだ
「よう! よしおじゃねぇか! ちょうど良かった…金貸してくれねぇか」
俺は、よしおを笑いながら睨みつけて言った
「…いくら? あまり持っていないけど…」
よしおは泣きそうな顔で答えた