Lovejunkie~恋愛中毒~
息苦しくなり 胸が圧迫され 呼吸が早くなる。
自分の耳が脈打つのが枕を通じて確認できる。
口だけで呼吸を繰り返す。
それとは別に頭の中は空っぽになり 今 行われている行為だけに全神経が集中された。


「効いてきた?(笑)
声が いつもと違うで。気持ちいいんやろ?」
涼介は嬉しそうに聞いてくる。


「そんなん…言ったら…
いや…私…
もう…」


自分でも いつもと違うのはよくわかった。


怖いくらいに…
まるで自分の体じゃないみたいに…

溢れでる密も…
かすれる声も…

私の意志とは関係なく止まることなく 漏れ続けた。



その夜 私はその赤い錠剤の名前通り
エクスタシーに何回も達した。

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