Lovejunkie~恋愛中毒~
吉田の真剣な表情に 私はただ頷くことしか出来なかった。


そうだ 最初に決めたんだ。
私が涼介を守るって。
繋いだ手を離さない為にも 私は覚醒剤なんかしちゃいけないんだ。
快楽に溺れちゃいけない。
頑張って手に入れた店も雇っている女の子たちもいる。
そして今は涼介もいる。
守るべきものが私にはたくさんあるんだ。



「ありがとう……よっちゃん」

私は車を下りて 吉田に手をふった。


マンションのエントランスに入ろうとした時――


一台の白いセダン車がライトを点け 吉田の車に続いて出て行くのが見えた。

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