Lovejunkie~恋愛中毒~
「ここから近いの?」

「うん、近いし歩いて行こう」


涼介と手を握り 握った腕をブラブラと振り回したりして おどけながら 朝の祇園の街を歩いた。

ラブホの横の坂道を上がって行くと その店はあった。

一見 喫茶店のように見える建物。
けれど喫茶店と違うのは ドアを開けるともう一枚の扉があり 扉の上にはカメラが付いていた。
二十歳の時に通っていたバカラと同じだった。

涼介がチャイムを押すと 中からガチャリと鍵が開けられた音がした。


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