Lovejunkie~恋愛中毒~
確かに吉田の言うように 涼介は男前だった。

胡散臭い出で立ちに負けず劣らずの悪そうな顔。
Vシネマのヤクザものに出てきそうな二枚目だ。
けれど目を細めて 唇の右端を持ち上げて笑う様は ただのヤンチャな中学生のようだった。



「いくつなんですか?」と聞くと25歳で同級生だということが分かった。
この胡散臭い男が同い年と聞き何故だか親しみを覚えた。


たわいもない話をしながら私たちは酒を飲んだ。
涼介は その大きな体でビールをグイグイあける。

「お酒 強いんやね」と言う私に
また唇の右端を上げてニタッって笑いながら



「アルポンやから(笑)」と言った。


< 7 / 174 >

この作品をシェア

pagetop