君ノ存在理由
【二人の死神】
「あの―、意味が分からないんですけど…」
これは俺の正直な気持ちだった
襲撃の後に学校へ向かいフツーに屋上で話しをしてたのだ
「何回説明すりゃ分かるんだっ!」
「レータ、主に失礼よ。」
すかさず知紅が静止する
これまでに同じ光景を何度見たことか
「…もう一回最初から話してくれますか?」
「ええ、いいですよ。主のためなら。」
本当に物分りが悪くてすみません
としか言いようがない
「―では、」
まず最初にわたしたちのことからですね
わたしとレータは主とは違う生命体です <宇宙人とかか?>
いえ、そういうものではありません
例えるならば…… <ならば?>
「死神」です <?>
この世に存在して、しないもの
姿が見えて、見えないもの
そのような曖昧な存在です <よけいに分からなくなった…>
スミマセン、
自分たちの正体もよく分からないのです
それで、死神には二つの種類があるんです <それはなんとなく分かるよ>
確認のためです
わたしたちのような主を見つけて
世界を正常に保つのと <さっきのみたいな奴だろ?>
はい
主を殺して世界を壊そうとするのです <なんでそんなことを…>
それは分かりませんが―
たぶん自分たちだけの世界を作ろうとしているのかと <ふーん>