君ノ存在理由
その時だった
家のベランダから黒い影が
俺の頭をかすめて目の前に着地したのは


「な、何だ!?」


「御機嫌よう、『世界の救世主』」


クスクス
そういって黒い影…いや少女が笑った


「朝っぱらからなんなんだよ。つか、お前誰だ?」


まだ少し眠気が残っていたので
そんなにパニクったりはしなかった
(俺おかしいのかなー)


「あぁ、『人間界』では名乗らなければいけないのですね。めんどうです。ハァ」


「え?何でため息ついてんの、子供のくせに…。」


俺は見たまんまのことを言ったつもりだったが、
少女にはそれが癪に障ったらしい
いきなり怒鳴られた


「なっ!失礼ですね、私これでも200年は生きているのですが?」


げ、200年かよ…ってえぇ!?
今普通に200っつったよな意味分かんねぇ!


「あ、あのさ、いい加減名前教えてくんね?」


「そうでしたね。名前も知らないで殺されるのは誰だって嫌ですもの。」


「殺される!?」


「私の名前は白001<はく>。001とはコードネームです。」


「はく!?コードネーム!?」


「では・・・御機嫌よう!!」


俺が混乱しているうちに<はく>という少女(200歳)が勢いよく鎌を振りかざした


「畜生っ!!動けねぇ」
(このままじゃ・・・確実に殺られる!!)
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