帰り道。

真実

日曜日。


今日は学校が休み。


「暇だなぁ。」


ソファーの上で呟くと、お母さんが


「じゃあたまには、散歩でもしてきたら?」


うちのお母さんは、何かおしとやかな人だ。


「たまにはそうしよっかな♪」


あたしは玄関でブーツを履く。


「いってらっしゃい。」


「いってきます。」


外に出て少ししたら寒くなってきた。


寒っ!


やばい。マフラー忘れた。

死にそう。


あまりの寒さに帰ろうとした時…


「ねぇ、そこの君ぃ♪」


声がした。


しかし無視した。


こういうのは、いつも無視する。


だってめんどくさいじゃん?


しかし、その男はしつこかった。


「ねぇ、ねぇ。無視しないでよ。」


あぁ!もう!うざいっ


思いっきり振り返ると、そこには蓮が。


目が点になった。


「ビックリした!?」


誇らしげに笑う蓮。


「れ、れ、れ…ん!?」


「希未ひでーよ。無視すんなよな。」


「いや、だってさ。」


「はは…ゴメンゴメン。ってか何で1人?」


「散歩(笑)」


「うそんっ実は俺も♪」


そして2人で歩き出した。

…何か、デートみたい。


って何考えてるんだよ。


右を見ると、蓮があたしを見てた。


「な、な、何?」


ビックリして、上手くしゃべれなかった。
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