【束縛―ソ・ク・バ・ク―】
【9月】
「川村、今度のサッカーの試合見に来ない?
弁当も作ってきて欲しいんだけど。」
今年は残暑が厳しく、しかも彼女は一度もサッカーに興味を持つような
話はした事がない。
ダメで元々。
だって恋人って訳じゃないし。
ところが意外にあっさり
「いいですよ。何日ですか?」
話をしながらパソコンを打っている彼女を見て、
成長したなぁと感心しながら
「19日の日曜日に。」
「はい。詳細は後でにしてください。」
パソコンを打ちながらではこれが限界らしい。
もしかしたらサッカーの事もよく考えないうちに引き受けたのかも。
「ありがとう。」
19日の朝、9:00に待ち合わせてチームの先輩の自動車に乗って
グランドに集合した。
話題はこの試合と多恵子の話に集中する。
サッカーの試合には幸運の女神・多恵子のお陰なのか
勝利し、弁当も多恵子と勝利でとても美味しい。
14:30頃、先輩の自動車でグランドを後にした。
途中大粒の雨が降ってきた。夕立の激しさで
フロントガラスは滝のようになっていた。
僕のマンションの前に着くと他の自動車が横付けされていて
入り口まで寄せられない。
「僕たち、ここで降りて走ります。」
「彼女はどこかの駅まで連れて行こうか?」
なんて気の聞かない先輩の言葉。
僕たちは先輩の言葉に感謝の振りをしながら2人で降り、走った――。
弁当も作ってきて欲しいんだけど。」
今年は残暑が厳しく、しかも彼女は一度もサッカーに興味を持つような
話はした事がない。
ダメで元々。
だって恋人って訳じゃないし。
ところが意外にあっさり
「いいですよ。何日ですか?」
話をしながらパソコンを打っている彼女を見て、
成長したなぁと感心しながら
「19日の日曜日に。」
「はい。詳細は後でにしてください。」
パソコンを打ちながらではこれが限界らしい。
もしかしたらサッカーの事もよく考えないうちに引き受けたのかも。
「ありがとう。」
19日の朝、9:00に待ち合わせてチームの先輩の自動車に乗って
グランドに集合した。
話題はこの試合と多恵子の話に集中する。
サッカーの試合には幸運の女神・多恵子のお陰なのか
勝利し、弁当も多恵子と勝利でとても美味しい。
14:30頃、先輩の自動車でグランドを後にした。
途中大粒の雨が降ってきた。夕立の激しさで
フロントガラスは滝のようになっていた。
僕のマンションの前に着くと他の自動車が横付けされていて
入り口まで寄せられない。
「僕たち、ここで降りて走ります。」
「彼女はどこかの駅まで連れて行こうか?」
なんて気の聞かない先輩の言葉。
僕たちは先輩の言葉に感謝の振りをしながら2人で降り、走った――。