〔短編〕また、3分後に夢の中で。
私が目覚める条件。
私がこの闇から抜け出せる条件。

それは…

私は死んだ、と自分で認めること。

「私は死んだ。だけど、それがわかったおかげで、あなたのことを思い出せたのよ。」

運命は残酷。

あなたを思い出す条件は、私が死んだと認めることで、認めて、あなたを思い出した時、私は、消える。

「行かなきゃ…。もう、会えなくなるかしら。」

「俺…、お前が死んだ現実から目を背けたくて、夢の中に逃げてた。夢の中なら、お前は笑っていてくれるから…。ずっと、俺の側にいてくれるから。」

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