好きだからBLの恋
風人がドアを開けるまでに奏多は優子の真横に移動し、ドアから出来るだけ優子の姿を隠すように座る。
「な、何?」
「いらっしゃい。もうすぐ夕食の準備が終わるから3人とも下に降りて来なさい」
「はい」
ドアを開けると、スーツ姿の久音の姿が現れ母親からの言伝を伝える。
その足元をすり抜け一朗が部屋に入ってきた。
もちろん一朗の目的は1つだ。
迷うことなく優子の膝の上に腰を降ろす。
まるでそこは自分の場所だと言わんばかりの態度だ。
「一朗・・・」
めったに自分以外に懐かない一朗の相変らずな姿に久音も苦笑する。
「あ、大丈夫です。僕達で一朗と遊んでますから」
「そうか。頼むよ」
そう奏多が告げると久音は自分の部屋へと戻って行く。
「ここんところ、兄貴、仕事が大変だとかですげぇー忙しかったはずなんだ。だから今日も帰宅が遅いと思っていたんだけど、何で今日に限って早いんだよ・・・」
「今日は絶対早く帰ってくる日だから、俺らが呼ばれたんだろ?」
「は?」
「お前のオカン、そう言っていたぜ」
「・・・・・・」
奏多の何気ない言葉に、風人が撃沈する。
敵は、風人の最も苦手とする母親だったのだ。
うな垂れる風人を2人は励ましつつ、下へ降りていくことにした・・・・・・。
夕食は何事もなく過ぎていった。
料理が終わってやっと手の空いた京子はさんざん2人を独り占めし、何故か、いつも早めに部屋でくつろぐはずの久音もリビングに居座っている。
気がきじゃない風人に気づいた優子が救いを出す。
「少しレポートが残っているので、ちょっと部屋に戻ってもいいですか?」
「ええっ、そうなの? でも、終わったらすぐに戻って来てね?」
聞いたことも無いような母親の甘えた声に風人は自分の腕をさする。
なんとなく、薄ら寒かったのだ。
「な、何?」
「いらっしゃい。もうすぐ夕食の準備が終わるから3人とも下に降りて来なさい」
「はい」
ドアを開けると、スーツ姿の久音の姿が現れ母親からの言伝を伝える。
その足元をすり抜け一朗が部屋に入ってきた。
もちろん一朗の目的は1つだ。
迷うことなく優子の膝の上に腰を降ろす。
まるでそこは自分の場所だと言わんばかりの態度だ。
「一朗・・・」
めったに自分以外に懐かない一朗の相変らずな姿に久音も苦笑する。
「あ、大丈夫です。僕達で一朗と遊んでますから」
「そうか。頼むよ」
そう奏多が告げると久音は自分の部屋へと戻って行く。
「ここんところ、兄貴、仕事が大変だとかですげぇー忙しかったはずなんだ。だから今日も帰宅が遅いと思っていたんだけど、何で今日に限って早いんだよ・・・」
「今日は絶対早く帰ってくる日だから、俺らが呼ばれたんだろ?」
「は?」
「お前のオカン、そう言っていたぜ」
「・・・・・・」
奏多の何気ない言葉に、風人が撃沈する。
敵は、風人の最も苦手とする母親だったのだ。
うな垂れる風人を2人は励ましつつ、下へ降りていくことにした・・・・・・。
夕食は何事もなく過ぎていった。
料理が終わってやっと手の空いた京子はさんざん2人を独り占めし、何故か、いつも早めに部屋でくつろぐはずの久音もリビングに居座っている。
気がきじゃない風人に気づいた優子が救いを出す。
「少しレポートが残っているので、ちょっと部屋に戻ってもいいですか?」
「ええっ、そうなの? でも、終わったらすぐに戻って来てね?」
聞いたことも無いような母親の甘えた声に風人は自分の腕をさする。
なんとなく、薄ら寒かったのだ。