そばにいて
 僕は、むっとした表情を浮かべた。

「美女とか関係ねぇし!幼なじみだから嫌なだけだから!」

 僕がそういうと、テンマがため息をついて僕を見つめた。

「・・・・・・まぁ、ケンイチは、可愛いから・・・・。彼女じゃなくて、彼氏ができるかもな!」

 テンマが冗談っぽく笑いながら言った。

 そして、それに同調するように、ミツヤが、僕をにやりと見つめた。

「ケンちゃん、俺と付き合おっか?」

 僕は、自分の顔が赤面したのを感じた。

 その顔を見て、テンマとミツヤが笑い声をあげた。

「冗談だって~!まぁ、可愛いけどね♪」

「でも、これはマジの話。今日は、ケンイチを連れて、合コンに行こうと思ってさ!」

 僕は、その単語に耳を疑った。

 合コンなんて言葉にかなり無縁だった僕にとって、それは寝耳に水の話だったのだ。

「僕が行って良いの??」

 上目遣いで僕が聞いた。
 
 すると、ミツヤがにやっと笑った。

「・・・・・・ほんっと可愛い。だから、合コンに誘わなかったのにさ~・・・。まぁ、今回は、いつも可哀相だったから誘ったんだよ~!な、テンマ。」

「そうそう。まぁ、今回は、可愛い子もいっぱいくるし、先輩とかも来るから、もしも彼女ができなくても、先輩に教えてもらえるさ!」

 テンマが、僕の方をぽんっとたたいた。

 こうして、僕は合コンへと行くことになったのだった。





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