恋、桜色



「わかるよ…見てれば…」






亜子は、今までに見た事のない表情で語りだした。





「いちご、好きな人はいないって言い張ってたけど、見てればわかる…。
いちご、旭先生ばっかり見てる。
いちごが旭先生を見てる目は、すごくやさしかったよ?
それで、いちごは 旭先生が好きなんだなっ、て気が付いた。

でね、なんで旭先生なんだろう…っ、て、思ったよ? 正直ね。 
はっきり言って、 全然格好良くないし、 先生だし…」






「…叶う事はないし…」






亜子は、

言いずらそうに言う。



< 60 / 84 >

この作品をシェア

pagetop