Sweet☆LOVE(続編集)
ところが翌日は朝から戦場状態。
私はボサボサの頭とパジャマ姿のままで、キッチンの中を行ったり来たりしていた。
「お母さん!チョコレートが固まってないんだけど!なんでー!?」
「そんなの知らないわよ。それより先生来ちゃうんじゃないの?」
「うぁ〜っ!ホントだー!で、でもこのトリュフ手で持てないよっ」
「も〜、
そんなのこうすりゃいいのよ!」
「う、嘘でしょ!まぁいいや!」
慌てて箱に詰めて、それから自分の頭にドライヤーをぶっかけながら歯を磨く。
服は昨日のうちに選んであったから大丈夫!
ピンポ〜ン
「キターーーーーっ!」
私がいまだ洗面台でメイクに時間をかけてると、お母さんはウキウキしながら玄関で陽サマの相手をする。
「帰りの時間は気にしなくていいですから。どうぞごゆっくり由利のことよろしくおねがいします」
「あ、はい…」
陽サマはお母さんのお気に入りでもあった。
「じゃあお母さん行ってきます!」
「はいはい、楽しんできてね♪」
外は昨日からの雪が続いてる。
でも私の傘は、あの頃と同じピンク色じゃない。
今はちょっと大人っぽい、白の大きな傘に変わったんだ。
「駅まで歩きますけど、大丈夫ですか?」
「全然大丈夫です!」
手袋越しに繋ぐ手は、ふわふわとポカポカが混ざって気持ちいい。
私は何度も陽サマの顔を下から眺めながら、一人ときめきの時間に浸りまくっていた。
メガネの位置を直しながら信号を確認する様子とか、マフラーをちょっと上にあげる仕草とか。
やっぱりカッコイイ!