Sweet☆LOVE(続編集)

私が陽サマの腕を掴んだままじっとしてると、陽サマはその反対側の手で私の頭をそっと撫でてくれた。

しずかな部屋に、私のドキドキと空気の音だけが響いて。

ふわっと乗せられた陽サマの手が、すごく暖かくて優しくて。


そんなことで泣き出す自分が、また子供のように思えて悔しかった。



好きっていう気持ちだけで泣けるって本当。

私は別に、苦しい思いも辛い思いもしてないのに

こんなにこんなに胸がいっぱいで、どうしていいかわからなくなる。



子供だと思われたくない、
困らせたくない。

そう思ってるはずなのに、出てくるのは自分主義のワガママばかり。

陽サマは、
こんな子イヤにならない?

面倒にならない?



「…僕は由利さんを、不安にさせてますか?」



ふと真っすぐに見つめられて言われた言葉。

私はそれを言われた瞬間に、陽サマが前の彼女と別れた時のことを思い出した。



陽サマの言葉が足りなくて、彼女が陽サマを冷たい人だと誤解したこと。

陽サマは優しい人なのに、口下手なせいで勝手に人柄を判断されてしまうこと。

私は本当の陽サマを知ってるから、こんなに好きなんだって自信持ってたのに

気づけば私まで、陽サマの態度に物足りなさを感じて…


大事な気持ち、忘れてた。



「すみません…、もし僕に直すべきところがあれば」


「違うんです!」




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