Sweet☆LOVE(続編集)

私が強く腕を引くと、力を抜いていた陽サマが体勢を崩してベッドに倒れ込む。

すごく近くなった距離に、呼吸さえできなくなりそうだったけど

陽サマの切ない顔を見てたら…




「すごく、好きなんです…」


「わかってます」


「でもつい焦ってしまって」


「そうですね」


「困らせたいわけじゃなくて、ただ特別だって思ってほし…」



そこまで言うと、出かかった言葉に陽サマの唇がストップをかけた。

それはいつもと同じ、軽く触れるようなキスだったけど

私にはなんだかとても、優しく感じたんだ。




「今日僕が由利さんをここに連れてきたのは、僕のことを少しでも知ってもらおうと思ったからですよ」



陽サマ…



「その人の見た目だけでは中身までは分からないし、住んでるところというのは一番その人らしさが出ると思うんです」



すぐ横にあるベランダ側の窓からは、ふわふわと落ちてくる雪が見える。

それはとても冷たいはずなのに、陽サマに重なると不思議と暖かそうで



「僕はこの部屋に女性を入れたことはなかったので、ちょっとした特別のつもりだったんですけど」



そう言ってフッと笑いながらも、キチッとした口調と姿勢は変わらないから。

陽サマはやっぱり、すごく素敵な人だと思った。




「由利さん」


「すごい好きです」


「はい、僕もです」


「そうじゃなくて」


「えっ…(汗」



いくら口下手でも、それくらい言えるよね?




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