Sweet☆LOVE(続編集)
「片想いとか、両想いとか。そんなの関係なしで気持ち伝えられる日だろ?今日ってさ」
「えっ…」
そんなこと言われて、私の方がきっとドキドキしてた。
今日はバレンタインデー。
恋人同士の二人が、お互いの愛を確かめ合える日でもあるかもしれないけど。本当は抱えてた気持ちを贈るための日。
言えなかった大好きを、大切な人に伝えるための日なんだ。
それなのに
一樹に贈られた沢山の気持ち…
私、ひどいことしちゃってた。
「だから、受け取ってくれるよね」
「あ…うん。ありがとう」
一樹にあんなことしたくせに、結局自分も受け取ってしまったという合わせる顔なしの私。
伝えるための日なのに、どうして見返りを求めるみたいに一樹の気持ち疑ってたのかな。
一樹は昔からずっと変わってない。
そんな一樹を、私は何年も追いかけてたんだもん。
今さら自分だけの特別を見つけようだなんて、間違いだったんだよね。
「あー、スッキリした!気持ち伝えるのっていいよな」
「高崎くん…」
「たぶんさ、今日は街中に好きって気持ちが溢れてるんだと思うよ。あっちでもこっちでも、片想いでも両想いでも。たくさんの甘い想いが、この青い空を埋めつくしてるんだ」
そう言って爽やかに笑う高崎くんに、ほんの少しクラクラした。
まるで詩人だな…
「それで?惚れちゃったわけ」
「え?……一樹!!」