Sweet☆LOVE(続編集)
ぽちゃん…
浴槽に顔の半分まで浸かりながら、ぼんやり一樹のことを考える。
ホントは考えたくないんだけど!
……この香りの中にいたら、イヤでも思い出すから。
小さい頃から知ってる一樹。
でも高校生になって、カッコよくなっちゃった一樹。
彼女だって何人もいた。
キスした相手だって、数えきれないくらいいた(幼稚園の頃から数えれば)
やっと私が彼女になれて
やっとキスしてもらえて
でもどうしても、今までの子と比べようとしちゃうんだ。
過去なんて消せないけど、どうして私だけじゃなかったんだろう、私だけの一樹がいいのにって。
だって
すごくすごく好きなんだもん。
腹立つくらいに…イライラして「バカ」しか言えなくなるくらいに
どうしていいかわからなくなる。
本当はもっと恋人っぽくしたいけど、いつもは叩いたり言い合いしたりの仲だから、なかなかそんな雰囲気にもなれないし。
言えないじゃん…
もっとキスしたいだなんて。
抱きしめてほしいだなんて。
今までの誰よりも、好きになってほしいだなんて。
恋愛は、勝ち負けじゃないってことくらい分かるけど
負けたくないんだよ、誰にも。
私が一番だって
一樹にそう思ってほしいんだよ。