Sweet☆LOVE(続編集)
たぶん渡す機会は今しかなさそう。
そう思って、私はラッピングしかけだったチョコレートを袋に入れた。
それを持って窓に足をかければ、いつもと同じ…何年も渡ってきた屋根の上。
これで最後になるなんて、絶対イヤだからねっ…
ピョンと一樹の部屋に飛び移って、窓からベッドの上に降りようと足を伸ばす。
もう慣れてる沈むような感覚。
一樹は……?
グイっ!
「は!?」
強く引かれた腕。
思わず私はその場に倒れ込んで…
わー、押し倒されたー!
いや……違う。私が上じゃんっ。
それはまるで、私が一樹を押し倒したみたいな(汗)
「あ、一樹…ごめん」
早く退かないと、またいつもみたいにボケとか重いとか文句言われるし
って……、捕まえられてて動けないんですけど。
「亜希」
私の長く伸びた髪が、一樹の顔に陰を作る。
そんなに真面目な顔で、真っすぐ見てこないでよ。
「オレどうすればいい?」
「え……?」
いつもとは逆で、こんなふうに見下ろす一樹の顔は
やんちゃくさいままなのに、どこかで私の心をぎゅっと掴んで
……すごく、大好き。