Sweet☆LOVE(続編集)


「亜希はオレにどうしてほしい?
オレは今までの彼女のことなんて全然考えてねーのに、なんでお前はそればっかり気にするんだよ」


「一樹…」


「亜希に言われなくたって、オレだっていろいろ後悔してる。本気で好きでもない奴と簡単に付き合ってたことも、せがまれれば誰構わずキスしてたことも。今までのことなんて、どうやったって消せないから」



時間なんて戻せない。

一樹もそのこと感じてくれてるの?



「だから亜希に100%の満足はさせてやれないと思うけど。……オレずっと亜希のことしか考えてないよ?」



一樹の両手が私の頬を優しく包む。

窓際で私を待ってたせいで、その手はとても冷たかった。



「亜希が嫌がったから今日は誰からもチョコレート受け取ってないし」


「うん、知ってる」


「高崎みたいに、カッコつけるような言葉は苦手だけど…」


「そんなのいらないよ。…私は一樹が好きなだけ」



好きすぎて、どうしていいかわからなくなってるだけ。


ただきっと、私は一樹を独り占めしたかったんだ。

今だけじゃなく、過去までも。



でもそれは違うんだよね。

今一緒にいれて、これからもずっとそうしていられるなら

過去なんて関係ない。



「…私だけの、一樹が良かったの」



正直に言ったら、なんだかすごくスッキリした。

気持ちを伝えるのって、本当に素敵なんだ。


それに、
素直に行動することだって…



「大好き」



私は自分から、
そっと一樹に口付けた。




< 40 / 62 >

この作品をシェア

pagetop