Sweet☆LOVE(続編集)

それを受け取った一樹は、一瞬戸惑ったけどそれからすぐに喜んで。

でも再び顔を険しくする。



「なんで食いさし。しかもビニール袋って」


「味見しないとさ…。あと慌てたから」



私も苦笑いを返したけど、一樹が美味しそうに食べてくれる顔見たら

もう悩みなんてひとつもなくなりそうだったから。

可愛いっ♪



「おぉ!うまいな!亜希天才だな」


「ありがとう…。でもそれを美味しいと思うのは多分一樹ぐらいだよ」



そんな激甘。
一樹にしか食べられませんて。



それから一気に残りのチョコレートを食べ切って、一樹は「さて」と言うように私を抱きしめる。



「なんかお前の方が美味そうな匂いするんだよね」


「あ…、一樹が去年くれたやつだよ。ほら、ホワイトデーにお返しのあまりものって」


「あのなぁ、ホワイトデーは返事の日だぞ。お返しなんて亜希にしかしねーよ」


「だって自分があまりものって…」


「……オレも強がりやめるわ」


「……?」



すっと腰を引くように倒されれば、ふんわりと甘い香りが二人を包む。

甘々王子に捕まったら、もう逃げられない。

ううん、逃げたくないの。



だからずっと、捕まえてて。

そして誰よりも甘く、私を独り占めしてね。



「亜希、すっげー好き」


「一番?」


「違う、亜希だけ。亜希しか欲しくない」




激甘チョコの後のキス。

それはこれから味わう、もっともっと甘い時間のための

大切な味見のキスでした♪




*END*





< 42 / 62 >

この作品をシェア

pagetop