Sweet☆LOVE(続編集)
それを受け取った一樹は、一瞬戸惑ったけどそれからすぐに喜んで。
でも再び顔を険しくする。
「なんで食いさし。しかもビニール袋って」
「味見しないとさ…。あと慌てたから」
私も苦笑いを返したけど、一樹が美味しそうに食べてくれる顔見たら
もう悩みなんてひとつもなくなりそうだったから。
可愛いっ♪
「おぉ!うまいな!亜希天才だな」
「ありがとう…。でもそれを美味しいと思うのは多分一樹ぐらいだよ」
そんな激甘。
一樹にしか食べられませんて。
それから一気に残りのチョコレートを食べ切って、一樹は「さて」と言うように私を抱きしめる。
「なんかお前の方が美味そうな匂いするんだよね」
「あ…、一樹が去年くれたやつだよ。ほら、ホワイトデーにお返しのあまりものって」
「あのなぁ、ホワイトデーは返事の日だぞ。お返しなんて亜希にしかしねーよ」
「だって自分があまりものって…」
「……オレも強がりやめるわ」
「……?」
すっと腰を引くように倒されれば、ふんわりと甘い香りが二人を包む。
甘々王子に捕まったら、もう逃げられない。
ううん、逃げたくないの。
だからずっと、捕まえてて。
そして誰よりも甘く、私を独り占めしてね。
「亜希、すっげー好き」
「一番?」
「違う、亜希だけ。亜希しか欲しくない」
激甘チョコの後のキス。
それはこれから味わう、もっともっと甘い時間のための
大切な味見のキスでした♪
*END*