Sweet☆LOVE(続編集)
それでも理論的には歩美がどう感じるかも、どう行動するかも自由で。
オレから離れたくなれば、オレのことが嫌になれば、別れるということにも問題は無かった。
歩美も自分の気持ちをはっきり伝えてくるようになって、そのせいで些細な口ゲンカをすることも増えて。
でもその度に、オレは密かに不安を抱えてたんだ。
今までと同じように、オレと歩美にもいつか離れる時が来るのか。
他の女の時は少しも気持ちが揺らぐことなんてなかったけど
歩美とそうなったら、オレはどんなふうに変わるのか。
人とは不思議なものだと感じた。
今を満足するほどに、悲しい結末を想像して。
人を恋しく思うほどに、心が弱く臆病になる。
この気持ちを、どこへどうぶつけていいかもわからなかった。
歩美のサークルは外での活動が主体の環境部。
それなのに今日は、活動場所に入ったきりなかなか出てこない。
そんなことにさえイライラしていた。