Sweet☆LOVE(続編集)
「待てって、春樹!」
そう言った友達の声で、歩美はこっちを振り返った。
なんでもない、
後ろめたさもない
普通の表情で。
「春樹…?用事終わったの?」
用事…
そんなもんねーよ。
お前はオレがどんなことを思って、どんなことを感じて
どんなことで苦しんでるか分かってんのか。
歩美の隣にいる男も
不思議そうにオレを見る。
まるで場違いなのは
オレだと言ってるように。
「……っ!」
頭の中で何かが切れた。
ガッ…!
「は…春樹っ!」
「痛っー…なんなんだよっ」
誰の何が悪いとか
別にそんなこと考えてなかった。
ただその時は、今の感情をぶつける場所がそこにしかなかっただけ。
歩美の隣にいたそいつを
オレは思いきり殴ってしまった。