Sweet☆LOVE(続編集)
壁に近づくと、オレはまた自分の未熟さに落胆した。
わかろうとしてないのは、オレだ。
14日の余白。
歩美の丸くて小さい文字が、そのマスを埋めるように並んでる。
「七夕じゃねーんだから…。こんなとこに願い事書いてどーすんだよ」
そこにはでかいハートマークも描いてあったのに、オレはここにいることを当たり前に感じていて
そこにある大切な証や、いろんな景色の変化に、気が付かなくなってしまっていたんだ。
「歩美…」
時間はどんどん過ぎて行く。
オレが顔も見たくないようなことを言ったせいで、歩美はたぶん帰って来れないのかもしれない。
ふとカーテンを開けて窓の外を見ると、暗い空には白い光が降り始めていた。
「こんな夜に泣いてたら、涙だって凍るだろうな」
オレはハンガーに掛けたコートにもう一度袖を通して、歩美を探しに行こうと玄関を出た。
すると…