コンビニの田中さん
変な話しでもないが、僕は田中さんと直接話をしたことはない。
田中さんはいつも何かキィーキィー言っているが、それは体が小さすぎてうまく聞こえていないのだと思う。
田中さんもそれは承知で、身振り手振りで僕に何かを伝えようとする。
ちょうど、僕が作り置きのチキンナゲットを揚げていたところに田中さんがやってきて、身振り手振りで一つねだった。
仕方ないので、今あがったばかりのチキンナゲットを一つ箸で渡してあげた。
よっぽど熱かったらしくて、田中さんはチキンナゲットを右手と左手で交互に跳ねあげながら、そこら辺を走り回っていた。