最カノ・アスカ様。
「中尾ッス。中尾 ユウイチ」


おれがそう答えると、医者はカルテを見たまま『そうそう、中尾さんね』と数回頷いた。


「……中尾……ユウ……イチ……?」


右側から、微かにそう呟かれたのが聞こえた。


──そして。


次に飛び出した言葉に、おれの脳内は再びフリーズすることとなる。
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