最カノ・アスカ様。
おさげが……

おさげが……


おれの首に巻き付いてる!?!?


「な、な、何してんだよ!?」

「ユッチが『寒い』って言ったから、マフラー代わりになろうと思ってェ」


だからおさげ伸ばしておれの首締めたってか!?


怖えぇぇぇよ!!


人間じゃねぇよ!!



おれはこの時、


『絶対にアスカに逆らってはいけない。逆らったら命はないと思え』


そう悟ったのだった──……。












──翌日。


奇妙な噂が学校中で囁かれていた。


おれがその噂を知ったのは、朝にセイヤが話してくれた時。


「──チョコレート大量消失事件?」

「そ。ここら辺の地区一帯、店に売られてるチョコというチョコが無くなってるらしいぜ」


なんだそりゃ。


また、チョコ?


「またの名を……“バレンタイン・パニック”!」
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