最カノ・アスカ様。
「──うわっ!?」


突如その黒いものが、閉めきった窓の僅かな隙間から侵入してきた。


おれは思わず後退る。


黒いものはガラスの上を踊るようにクネクネと動き回り始めた。

何かを探しているようにも見える。


そして……。


…………カチャリ。


窓の鍵を開けられてしまった!!


──ガラガラガラッ!!

ビュンッ!!

ギュルルルルルルンッ!!


「うわぁぁぁぁ!!」


窓を開け勢いよく伸びてきた黒いものは、そのまま、おれやベッドに巻きつく。


「……こ、これは……!!」


やっと見えた、黒い粒々(つぶつぶ)の連なり。


これは……


「ユッチ〜」
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