最カノ・アスカ様。
〔ナレーターSIDE〕



〜家族不在2日目・月曜日〜


AM7:29。


ユウイチは自室のベッドで眠っていた。


「ヴッ……やめ……苦しい……おさげが……ヴッ」


どうやら悪夢にうなされているようだ。

苦しそうに表情を歪め、額には薄らと汗が滲んでいる。


悪夢の内容は……言わなくても大体察しはつくであろう。



さて、もうすぐAM7:30。

ユウイチの起床時刻である。


実はユウイチ、低血圧。

寝起きがかなり悪い。


果たしてちゃんと起きれるのだろうか……。


──と突然、枕下に置かれていたケータイがピカピカと光りを放ち始めた。


『ユッチユッチユッチユッチユッチユッチユッチ……』


ユウイチは布団の中で「ヴッ」と呻くと、頭が吹き飛ぶ勢いで飛び起きた。


ケータイからは尚、ユッチコールが鳴り続けている。
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