最カノ・アスカ様。
おさげを伸ばしても届くが、水着が脱げたということがユウイチにバレてしまう。

それはなんとしても避けたい。


おさげを自分の体に巻き付け水着代わりにするという方法もあるが、生憎(あいにく)アスカ様には自分におさげを巻き付ける趣味はない。


さて、どうするか……。


沖へ流されながら悶々と考え込んでいると、背後から『ピシャン』と水の跳ねる音がした。


アスカ様が振り返るとそこには……


「……誰よ、アンタ」


アスカ様と同年代の少女が、アスカ様を見つめていた。


金色のロングヘアーに、ヒトデの髪飾り。

白い肌の上で映える、深い青色の瞳。


見知らぬ女にマジマジと見つめられたアスカ様は、酷い不快感に襲われる。


元々、女は好きではない。

と言うか、イケメン以外は嫌いなのだ。


文句を言ってやろうと口を開いた瞬間、アスカ様の目は少女のある一点に吸い付けられた。
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