壊れたこころ
そんな事をきいてまたなぐった。蹴りをいれた。諒太は小さくこごまり「辞めて」と小さい声て泣きながら俺を腫れた目で見上げた。「テメーが息子なのが恥ずかしいし情けない。顔も見たくない。お前じゃない奴が息子ならよかったな…」 すると あいつは小さい声でいった。 「助けて。お母さんに逢いたい。」それは死んだ嫁さんの事だった。俺はどうしてこいつがこのタイミングで死んだ嫁さんを恋しがりこんな事言ったのかこの時はわからなかった。だから余計にムカついて「勝手にしろ!!」そう言うとどしゃ降りで寒く暗い夜道なのに諒太を置き去りにし教え子の生徒達をバスターミナルまで車でおくった。
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