市松模様の恋
次の日
『涼!』
「!?…何で来てんだよ」
『理由、わかった!』
「は?」
『涼に会いに来てる理由!』
「…何」
『涼と友達になりたい!』
「…」
『あたしは涼と友達になりたいの!だから会いに来てるの!』
理由なんてそんなもの。
『これからも来ていい?』
「…勝手にしろよ。」
『本当に!?』
「うるせーな。
勝手にしろつってんだよ」
『えっなっ何で!?』
正直、OKが出るとは思ってもみなかった…
「断る理由なんてないだろ…」
『毎日くるから!』
「しつけーな。勝手にしろ」
『やったぁ!』
きっと、今
あたしは久しぶりの笑顔だ…
「お前…名前は?」
『市松美咲!』
「変な名字にありきたりな名前」
『ちょっ失礼!』
「市松美咲…ね」
『うん!』
本日二回目の笑顔…。
涼からの初めて質問。
少しは涼に認められた気がした
美咲は
友達への第一歩を踏んだばかり…
友達への第一歩《完》