雨宿り~first・kiss~
「あたし、光太君のコト、好きなんだけどなぁ…」
…本当に、ボソボソッとした声だった。
「…は?」
「だから、あたしは光太君のコトが好きなの!!」
はぁ!?
うっそ…
「お前…正気か?オレなんかに…」
「う…うん。ダメだよ、自分に自信持ってよ!」
「知らねーよ!!!」
急にオレが大声だしたせいで、ちょっと震えてる。
「ゴメン…でも、これ以上オレに近づかないでくれ」
オレに関わると、お前まで…
「……どうして?」
…え?
「どうして?どうして…好きになっちゃ…いけないの…?」
泣いていた。オレが泣かした。
「…ゴメン」
少し罪悪感を残しながらも、オレはその場を去った…

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