雨宿り~first・kiss~
でも…あるとき。
あたしと亜夢は、マンションに行く前に…コンビニに寄っていた。
あたしはジュースを買うのに、悩んでいた。
カバンは重かったから、亜夢に預けておいた。
それが…バカだった。
「りお…」
亜夢が、急にあたしの名前を呼んだ。
それはそれは、涙が出そうな声で。
「何?どうした…」
あたしは…一瞬、頭が真っ白になった。
「りお…これ…」
…亜夢に自分の気持ちがバレてしまった。
亜夢の手には…あたしの日記。
そう。
亜夢があたしの日記を読んでしまったんだ…
あの日記の中には、あたしの気持ち、想いがたくさん書かれていた。
亜夢のことも書いていた…
「…しょうがないか」
「…へ?」
急に、溜め息をついた、亜夢。
あたしは、驚きを隠せなかった。
「前から気付いてたの。わかってたし。気にしなくていいからね」
亜夢はあたしをせめなかった。
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