雨宿り~first・kiss~
「お、おじゃましまぁす…」
なんか、久しぶりだな。
2人で…ここで遊ぶの。
いつもは4人でペロと遊んでるし…
「…あのさ。…やっぱ、なんでもない。メシ、食ったよな?何する?」
無理して話題をふる、光。
「…話って何?どうしたの?」
「…大丈夫だから」
「…1人で抱えてる問題?あたしなら…いつでも相談に乗るよ?光に頼ってばかりじゃダメだし…あたしに一度だけでも頼ったっていいんだよ?」
あたしが優しく言うと、光はやっと話し始めた。
「…俺さ、転校することになるかも」
…え?
「いつ、転校するかはわかんねーけど、親父の転勤だって」
うそ…でしょ?
「まだ、絶対って訳じゃねーけど…」
やだよ、そんなのイヤ…
涙を流しながら、首を横に振り始めた、あたし。
「…ごめん、りお。お前だけに言ってるんだ。大丈夫だ、俺がなんとかする…」
「…できるの?」
「わかんねーけど…なんとかしてみる」
「光…グスッ」
「大丈夫だから…安心しろ、りお」
そう言って、光はあたしを抱きよせた。
もう二度と…ここでこうすることもできなくなっちゃうのかな…
イヤだよ…
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