あなたの笑顔
風子の問いに頷き、
再び私は、涙をこぼしてしまった。

「待っても待っても
 一雄さん来てくれないから、
 
 また電話したの。
 そしたら、
 『パチンコ行ったら、
  すごく出ちゃってさぁ!』
 って悪びれずに言うの。
 
 唖然としてね。

 ひとりで、病室で、
 心細かったのに。」

途切れ途切れ話す私の頭を
風子が撫ぜてくれた。



< 3 / 34 >

この作品をシェア

pagetop