あなたの笑顔
 佐々木さんからのメールは、
読むたびにドキドキする内容だった。
つまり私も恋に堕ちたのかしら?

 一雄さんと結婚した時から、
自分の人生の“恋”は、
もうないと思っていたので、
なんだか不思議な感覚だった。
こんなときめく事が、
体験できるとは思ってもいなかった。

 メールと言うものは、
便利なもので、面と向かって
言えない事、聞けない事が
どんどん書けた。

 メールをして、
デートをして、メールをした。
またメールで、デートの約束をして、
デートをして、メールをした。
 


< 31 / 34 >

この作品をシェア

pagetop