思恋-SIREN-
長谷はクラスで人気がある。クラスだけでなく学年から。
塾が一緒の長谷に宿題の範囲を聞きに行った。その時、サラっとしていて、マロンクリーム色をした髪。赤い頬。キュンとなった。いや、締め付けられるようなでも何故か懐かしい感じ…
「で、何?」と長谷。
「あっ!範囲って59~65までだよね?」ちがうとページをめくり、くわえていたペンで丸を付けた。「こっからここまで。何かあったらまぁいつでも聞くからっ」
やめてよ…君に溺れてく…
やめなよ…苦しくなっちゃうじゃん…
―塾―
「…で、あるからして、√の外は…」
長谷が「眠い…よく起きれるなぁ」と、私に話し掛ける。
「そだね。でもまぁ今は、楽しいし!」君がいるからっと心で言う。
なんでだろうと首を傾げてペンをくわえる。
ペンをくわえるのは癖か…と、長谷の事を一つ知り喜ぶ私。
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